一本のしおりができるまでを、写真とともに追いかけてみます。
糸を紅茶で染めるところから、編んで、レザーに留めて、最後に本へはさむまで。作り方そのものというより、しおりが生まれていく風景として、そばで眺めていただけたらうれしいです。
はじまりは、真っ白なレース糸
使うのは、細い白いレース糸。今回はオリムパスのプラチナレース糸 801番(白)を選びました。買ったばかりのものは混じりけのない白で、これはこれで清潔な美しさがあります。けれど、このしおりに欲しいのは、もう少し時間の経ったような、やわらかい色でした。
染める前の、まっさらな白い糸。ここから少しだけ、色を足していきます。
そこで、紅茶で染めます。
紅茶で染める
使う紅茶は、トワイニングのレディグレイ。アールグレイよりも香りがやわらかく、レモンやオレンジの柑橘がふわりと立つ紅茶です。茶葉に青いヤグルマギクの花びらが混じっていて、淹れる前から少し華やかなのも気に入っています。
やり方はとてもシンプルで、淹れた紅茶に糸をひたすだけ。濃さや時間で色の深さが変わるので、そのときの気分で加減します。強く染めれば古い手紙のような色に、軽く染めればほんのり色を残した淡い色に。

染め上がった糸を乾かすと、さっきまでの真っ白がうそのように、落ち着いた色に変わっています。

編んでいく
色のついた糸を、レース針でひと目ずつ編んでいきます。しおりは細長いので、同じ模様をくり返しながら、少しずつ伸ばしていく作業です。



ひと目ずつ、細長く。くり返しの中で形になっていきます。


手を動かしていると、いつのまにか無心になっています。ここは急がず、鼻歌でもうたうくらいの気持ちで進めるのがちょうどいい工程です。
▼YouTubeチャンネルにもショート動画として、投稿しています。
レザーに留める
編み上がったレースを、細いレザーの紐に留めます。この土台があることで、しおりがぴんと自立して、本のあいだにすっと収まるようになります。

ここでから「しおり」らしく仕上げていきます。
やわらかいレースと、少し張りのあるレザー。異なる素材が合わさると、それぞれの良さが引き立つように感じます。ここまで来ると、しおりの姿がだいぶ見えてきました。
おわりに
一本のしおりができるまでを、染めるところから追いかけてきました。真っ白な糸をレディグレイで染めて、編んで、レザーに留めて。ひとつずつは小さな工程ですが、こうして並べてみると、けっこうな旅路に。
じつは、この先にもうひと手間あります。仕上げて、本にはさんで、ようやく「書く人のためのしおり」が完成します。その最後の姿と、詳しい作り方は、いま作り方をまとめた型版・本として準備を進めています。どんなふうに仕上がるのか——完成の一枚は、そちらでお披露目できたらと思っています。できあがったら、またこのブログでお知らせしますね。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


コメント